鳥取県西部・弓ヶ浜半島の伝統工芸である弓浜絣。
<中村括り>の中村武志さんは伝統を継承し、現在弓浜絣職人として活躍中。
かれこれ出会ってから5年くらい?経つ。あっという間である。
伝統を引き継ぐ職人というとなんだかちょっと構えてしまうけれども、彼の場合はまったく違う。
ナチュラルすぎるといってもいいほどの軽やかなスタンスと、新しい角度も柔軟に取り入れていく仕事スタイルには、とっても安心する。
現在、中村括りのコーディネートとして、2つの製品のブラッシュアップを受け持っている。
そのほかにも、作家としてこちらから依頼をした仕事も次々に担当してくれたりと、Fractalにおいてはなくてはならない存在だ。
昨年は、イトナミダイセンのプロジェクトで弓浜絣をクローズアップした企画へ、メイン作家とコーディネーターとして共に参加した。
写真は糸プロジェクトの際の糸括りwsの様子。
※イトナミダイセンとは・・・<ひとの営み全般は、アートである。>というテーマのもと、鳥取県の大山エリアを拠点に、既存のカタチや方法に縛られない自由な発想で多様な価値観の理解を深めながら、「誰もが豊かに暮らせる環境づくり」をしている団体。
中村括りの仕事といえば、屋号にもある通り【括り】の工程を外すことはできない。
括りとは、生地に入れる柄を作る作業。
糸をくくったところは染めたのちも白く残るため、そこが柄になっていく。
最終的に仕上がる生地のデザインを設計図に起こし、白で表現するポイントを細かく括っていく。
括り染めた糸は、白と藍のランダムなまだら模様なのだが、機織りが進むと柄が表れてくる様は、工程を知っていても不思議で、そしてカタチになっていくヨロコビがある。
もちろん、絣づくりには括り以外にもたくさんの工程があり、70以上もの手数を踏んで製品へと完成していくのだ。
そうして仕上がった生地が、着物や暖簾をはじめ、様々な姿に形を変えて世の中に出ていく。
中村括りが作る絣から始まるアイディアをカタチにしていくこと。
これが、中村括り×Fractalの仕事のうち大きなテーマでもある。
これからカタチになる仕事たちも、どうぞお楽しみに。
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